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誰も消せない声──アリスと仲間たちが見つけたブロックチェーンの未来

飯田 友広10分で読める技術ブログ
誰も消せない声──アリスと仲間たちが見つけたブロックチェーンの未来

プロローグ

ある日突然、あなたが大事に運用してきたSNSアカウントが「規約違反」の一言で消されてしまったらどうでしょう。何年もかけて築いてきたつながりや発言の場が、一瞬で跡形もなく消えてしまう。理由を問い合わせても返ってくるのは自動返信。「空気が乱れたから」とでも言わんばかりの扱いに、怒りより先に虚しさがこみ上げてきます。(これはfacebookやXにて実際に起こっている出来事です。)

その裏で、検閲官ミスター・ブラックインクは、今日も赤いスタンプを片手に記事を消し去り、SNSの女王マダム・ガイドラインは分厚い利用規約バイブルを振りかざしてユーザーを沈黙させます。広告会社のプロフェッサー・アドトラッカーは、人々の買い物かごを覗き込み「冷蔵庫の牛乳が足りないね」と広告を投げつけ、役所のチーフ・ペーパーロンダラーは住民の税金を不透明な帳簿に飲み込んでいきます。

一見すると滑稽ですが、これは現代社会の縮図でもあります。検閲、不正、プライバシー侵害──わたしたちの声と権利は、目に見えない力に奪われ続けているのです。(なんか陰謀論っぽいなあ)

しかし、希望は残っています。どんな時にもね。それが「ブロックチェーン」です。「信頼するな、検証せよ(Don’t trust, verify)」このシンプルで力強い哲学は、人々に新しい希望をもたらします。

本記事では、アリス、ボブ、キャロル、ダンという4人の市民と、彼らを抑圧する敵キャラたちの物語を通して、ブロックチェーンが現実世界にもたらす力を観察していきます。

圧力の世界

アリスの場合

ジャーナリストのアリスは社会の不正を告発する記事を勇気をもって公開しました。ところが、その記事は投稿直後に検閲官ミスター・ブラックインクの赤いスタンプで「削除!」と抹消されます。理由は「有害な真実」。つまり、事実であるがゆえに権力者にとって都合が悪いということです。記事を消されたアリスは苦笑いしながらも、「正直すぎると有害扱いとは、何とも皮肉ね」とつぶやきました。

ボブの場合

ボブは数年かけてSNS上でフォロワーを増やし、自分の意見を発信してきました。しかしある日、マダム・ガイドラインが分厚い「規約バイブル」を振りかざし、彼のアカウントを容赦なく凍結します。理由は「空気が乱れたから」という曖昧なもの。ボブは一夜にして発言の場も築き上げたつながりも失い、絶望感に包まれました。

キャロルの場合

キャロルは買い物好きの市民ですが、生活のあらゆる行動が監視されていることに気づき始めていました。スーパーで牛乳を買った直後、スマホには「牛乳の広告」が出てきます。「偶然にしては出来すぎている」と思った瞬間、背後にはプロフェッサー・アドトラッカーの視線。彼は市民の行動データを逐一収集し、広告に変換することで利益を得ていたのです。

ダンの場合

町のリーダー的存在のダンは、地域の予算の使い道に疑問を抱いていました。会議で「この支出は本当に必要なのか」と問いただしても、役所のチーフ・ペーパーロンダラーは「適切に執行しています」としか答えません。帳簿は不透明で、住民の税金がどこかへ消えていることが確かな状況。ダンは「もう我慢できない。この仕組みそのものを変えなければ」と決意を固めました。

ブロックチェーン思想との出会い

そんな中、アリスは仲間から「記事をブロックチェーンに刻んでみないか?」と勧められます。半信半疑でEthereumに書き込んだ記事は翌日、どんな検閲にも消されることはありませんでした。ブラックインクはスタンプを振り下ろすも「どこに押せばいいんだ!」と混乱している様子。

ボブは分散型SNS Nostr に移住しました。ここでは誰も彼の発言を恣意的に削除することはできません。Nostrはシンプルなプロトコルで、ユーザーが鍵(秘密鍵・公開鍵ペア)を持ち、自分の投稿は複数のリレーサーバーに分散保存されます。そのため、たとえ一つのサーバーが検閲しても、別のサーバー経由で投稿を読み続けられるのです。マダム・ガイドラインが規約バイブルを振りかざしても、ボブの言葉はリレー上に刻まれ、消えることはありません。むしろ彼は「もう規約の奴隷ではない」と実感し、フォロワーたちとのつながりを再び取り戻しました。キャロルは自己主権型IDを導入。年齢確認も「成人です」の証明だけを提示し、住所や氏名は秘密のまま。アドトラッカーの広告AIは「情報不足で眠気を感じます」とエラーを吐き、彼女は久々に自由を実感しました。

ダンは住民とDAOを立ち上げ、予算配分をトークン投票で決定。全てがブロックチェーンに透明に記録されるため、不正は不可能。ペーパーロンダラーは机の下の現金袋が白日の下に晒され、逃げ場を失いました。

誰も消せない声

アリスの記事はEthereum上で読み継がれ、香港で消された新聞記事がArweaveに保存され続けるように、歴史は記録されました。ボブは新天地で仲間を増やし、キャロルはプライバシーを取り戻し、ダンの町には透明な予算で作られた公園が誕生しました。

もちろん課題は残ります。技術の習熟、法律の整備、社会の理解──簡単ではありません。けれども4人は知ったのです。「権力者の横暴な振る舞いに、対抗する手段がある」「Don’t trust, verify(信じるな、検証せよ)」という哲学は、人々の小さな声を束ね、誰も消せない大きな力に変えていきます。

おわりに

ブロックチェーンの本当の価値は、通貨や投資の話だけではありません。それは、検閲、不正、プライバシー侵害に立ち向かう人々に「もう一度声を取り戻せる」という希望を与える思想そのものです。

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